森林療法とは?

森林療法について

現東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科教授である上原巌氏が、1999年の第110回日本林学会(現日本森林学会)大会で、「森林療法の構築に向けて」という演題で発表を行い、日本で初めて「森林療法」という概念を提唱しました。

そのなかで「森林療法:Forest Therapy」とは、「個人あるいは複数の健常者、罹病者、高齢者、障害者などを対象に、リハビリテーション、風致作用の享受、心理的な癒し、作業療法、環境形成などを目的にし、多様な地形、面積、散策路を持つ針葉樹林、広葉樹林、混交林において、定期的、あるいは不定期、季節毎などにレクリエーション、作業活動、休養、カウンセリングなどを行い、リハビリテーション効果、保健休養効果などを得ることを目指す療法である。」と述べられています。

また森林療法の場としては、「雄大で荘厳な森林をはじめ、身近に存在する里山、雑木林、地域に残る鎮守の杜、そして各地の手入れ不足の放置林など、有名、無名を問わず、そこにある森林に出かけ、森の道を歩き、木漏れ日の射す静かな場所でたたずみ、林床や切り株に座るなど、特別な森林を必要としない」とされています。 つまり、上原先生の提唱する森林療法とは、「静かで地味なものであり、個々のペース、ニーズに応じて、個人や少人数のグループで行うささやかな試みの活動であり、この活動を通して、地域の森林と地域の人々の健康の恢復を同時に目指していくことが大切な柱である」と考えられています。

森林技術No.819 (2010.6)より